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第69話 秋の訪れ!

  • 学生サービス課
  • at 2009/8/27 15:01:30

朝夕の涼しさと共に、草むらから聞こえだした虫の声、皆さんの元にも届いていますか?日中の暑さに疲労困憊し、虫の音どころではないと、いう方もおいででしょうが、今日は秋の代表的な日本の虫、鈴虫と松虫について、紹介します。

文部科学省唱歌「虫の声」

  鈴虫と松虫

♪あれ松虫が 鳴いている ちんちろちんちろ ちんちろりん
  あれ鈴虫も 鳴きだした りんりんりんりん りいんりん
   秋の夜長
(よなが)を 鳴き通す ああおもしろい 虫のこえ♪

鈴虫のこと

      

 鈴虫はコオロギ科に属する小さな昆虫で、体長は大きなものでも2cmを越えるものは滅多にみられないそうです。古来からわが国では秋を代表する昆虫として愛されてきました。

 平安時代は「松虫」がいまの「鈴虫」で、「鈴虫」がいまの「松虫」だったという説があります。虫が入れ替わっていたわけではありません。人による虫の呼び方入れ違っていたということのようです。

 美声で雌を誘い出し求婚するのが雄の勤めであって、交尾をおえたあと雌は長い産卵管を地面に差し込んで卵を生み、卵は越冬し翌年の初夏に孵化します。

 10ヶ月もの間地中で暮らした鈴虫は、8月ごろから成虫として地上に姿を現し、8月から9月にかけて短い命を燃焼しつくすがごとく鳴きあかし、10月下旬には跡形もなく一斉にいなくなってしまうそうです。

 その哀調を帯びた品のある、艷やかにしてリズミカルな鳴き声、そして潔い生き方が、いかにも静澄の秋夜に相応しい虫として、親しまれてきた所以なのでしょう!

  源氏物語には、「鈴虫」という巻があります。たとえば、「声々聞えたる中に、鈴虫の振り出でたる程はなやかにをかし」といった文が綴られています。いまの常識で考えると「ああ、むかしも、『りんりんりん』という虫の音をみごとなものと考えていたのだな」と考えてしまいそう。

 つまり、この前説に従うと「鈴虫」は「松虫」のことだから、当時の人々は「ちんちろちんちろ」と奏でられる音に風流を感じていたということになりますね。



松虫のこと

 
                   左が松虫の雌             右が雄

 
 松虫は、体長22~25mmほどのコオロギの仲間で、体は扁平、体色は茶褐色地に褐色の小点がまばらにあります。
 オスの翅はメスよりもやや幅が広く、メスの尾端には尾のように長い産卵管があります。前脚のすねの所にあいた穴は耳で、鼓膜もあります。メスには発音する機能はありません。
 卵はススキなどの地表近くの茎中に産みつけられ、卵のまま越冬、幼虫は8月頃に羽化し、新成虫が誕生します。

 普段は、林縁の草地や川原などの草むらで暮らしていますが、温暖な気候を好むため、スズムシに比べると明るく乾燥した草原を好む傾向があり、草の根際近くの茎の部分になどに下向きに止まって鳴いています。

 しかし、近年では河原の草地ような場所も少なくなり、林縁なども草が刈り込まれている場所が多く、本種の鳴き声を聞く機会は少なくなっています。

 本種は唱歌の歌詞にもなっているように、他に例のない特徴的なリズムで「チン・チロリン」と大きな美しい声で鳴き、動作が素早くなかなか見つけることができません。

 この美しい音色も、遠耳には澄んだきれいな声ですが、枕元などにおくと、脳に突き刺さるような鋭い音で、たいていの人には安眠妨害になるそうです。

それでは、実際の虫の音をお楽しみ下さい。

鈴虫のりんりんり~ん
http://www.youtube.com/watch?v=5WI6B6opfkw&feature=related 

松虫のちんちろりん 
http://www.okinawa-kaeru.net/matumusi200811.html
※鳴き声が聞けない場合は、更新ボタンをクリックしてください。

 

いかがでしたか?これから始まる秋の夜長、○○の秋と、色々な例えで秋を楽しむ風情とともに、唱歌にもあるように、秋の夜長を鳴きとおす虫の音を、思う存分堪能してみてください。右脳の活性化にも繋がるかも知れません。ただし、耳元に虫かごを置くのは禁物のようです。


                          学生サービス課 すわはら


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