第79 回全日本アマチュア自転車競技選手権大会ロードレースは6月26日(土)、広島・中央森林公園において開催され、男子U23(23歳以下)で山本元喜(1年)が見事優勝、3位にも野口正則(2位)が入りました。

正午スタート、コースを13周する159.9kmの厳しいレースは、あいにくの大雨も加わり序盤から落車が相次ぐ大荒れの展開、4名エントリーした鹿屋勢も残念ながら元砂勇雪(1年)など2名が落車に巻き込まれ1周目から遅れました。

スタート直後に飛び出した山本を含む8名が1周目でリーディンググループを作ると、後続のメイングループでも野口が集団をコントロールしていて、苦しい布陣に拘わらず有利な展開が出来ました。

山本は昨年のインターハイロードチャンピオン、この大会(Jrカテゴリー)でも今年から同僚となった黒枝士揮(1年)に続き準優勝するなど安定した実績を持つ選手、続く野口も2008年Jrアジア選手権のロードチャンピオン、2名だけでも戦える筈です。

容赦なく叩き付ける大雨が選手達の体力をどんどん奪い、周回を重ねる毎に脱落者が続出するなか、山本も野口も我慢のレースを続けます。

リーディンググループも徐々にメンバーを減らし10周を終わったラスト3周で山本と原川浩介選手(湘南ベルマーレ)の二人に絞られました。

一方、後続メイングループから飛び出した野口と小坂光選手(宇都宮ブリッツェン)が脱落した選手達を次々にパスして快調に追い上げてきます。

「先頭4人になってもスプリントで確実に野口が狙えるし、1・2フィニッシュも十分狙える」・・・・ここで流れを変える・・・
黒川監督は、ラスト2周を残して快調に走る山本に「マークしながら後ろの野口が来るのを待て」との指示を出しました。

心理戦です・・・・ここまで来て後続の2人に捕まりたくない原川選手が積極的に前に出るしかありません。一方山本は後で休めてエネルギーを充電することができます。

原川選手の粘った走りにより結局追い上げる野口らが逃げる2人を捕らえることは出来ずタイム差1分で最終周回へ、アクシデントが無ければ優勝争いはこの2人に絞られました。

最終周回に入り余力を持った山本が一気に加速、前の周回で体力を失った原川選手が徐々に遅れだしたとの情報が本部会場でアナウンスされます。

しばらくして大雨で川のようになったフィニッシュ地点に、力強くペダルを踏み続ける山本が一人だけで帰って来ました。
鹿屋体育大学としては2007年大会の村上純平先輩(当時4年/現シマノレーシング)以来3年ぶり2人目の快挙となりました。

3位にも作戦通り野口が入り、23歳以下の同世代とは言え実業団選手を含むレベルの高い大会で社会人と互角に戦えることを証明しました。

終わってみれば100名近くいた選手も完走者は15名のみのサバイバルレースとなりました。

これから1年間、独自のチャンピオンジャージで走る権利を手に入れた山本は、「多くの人に支えられて優勝できて嬉しい。チャンピオンジャージに相応しい走りが出来るようさらに頑張りたい。」と喜びの声を話しました。

黒川監督はメディアからのインタビューに「序盤で少ない人数(2人)になったが焦りは無かった。野口でタイトルを狙っていたが予想以上に山本が良く走った。普段からトレーニングにも真面目な二人だけに当然の結果だと思う。今期から自転車(キャノンデール)やタイヤ(パナレーサー)のサプライヤーも増え各種サポートが充実したこともレベルアップの重要な要因といえる。これからも同世代の実業団・プロ選手には負けないようしっかり鍛えて行きたい」と答えていました。

翌日行われた男子エリート(196.8km)には、特別許可を得て4名が出場しましたが、前週からのチームTTの疲労もあってか残念ながら内容は良くありませんでした。
優勝は北京オリンピック日本代表の宮澤崇史選手(チームNIPPO)、鹿屋関係では清水都貴先輩(チームブリヂストンアンカー)の5位入賞が最高でした。

同じく翌日開催の女子(86.1km)では鹿屋のOG萩原麻由子先輩(サイクルベースあさひ)がスタート直後から飛び出したまま逃げ切り初優勝、萩原先輩は2週間前のタイムトライアルと合わせ全日本ロード2冠達成の快挙となりました。
ルーキー上野みなみ(1年)は7位入賞でした。

◎男子U23(159.9km)
1位 4:27:13 山本 元喜 奈良 鹿屋体育大学
2位 4:27:27 原川 浩介 埼玉 湘南ベルマーレ
3位 4:28:19 野口 正則 奈良 鹿屋体育大学
4位 4:28:21 小坂  光 長野 宇都宮ブリッツェン
5位 4:28:37 福田 高志 兵庫 大阪経済大学
6位 4:28:38 海藤 稜馬 山形 エルドラード
7位 4:30:48 寺崎 武郎 福井 ブリヂストンエスポワール
8位 4:36:43 佐藤 知紀 埼玉 湘南ベルマーレ
 

◎男子エリート(196.8km)
1位 5:14:03 宮沢 崇史 長野  チームNIPPO
2位 5:14:03 鈴木 真理 JPCA シマノレーシング
3位 5:14:03 野寺 秀徳 JPCA シマノレーシング
4位 5:14:04 佐野 淳哉 埼玉  チームNIPPO
5位 5:14:07 清水 都貴 埼玉  チームブリヂストンアンカー(鹿屋OB)
6位 5:14:15 西谷 泰治 愛知  愛三工業
7位 5:14:42 平塚 吉光 静岡  シマノレーシング
8位 5:15:13 飯島   誠 JPCA チームブリヂストンアンカー

◎女子(86.1km)
1位 2:34:18  萩原麻由子 大阪 サイクルベースあさひ(鹿屋OG)
2位 2:34:55  西 加南子 千葉  Luminaria
3位 2:34:56  片山 梨絵 神奈川 Specialized
4位 2:34:58  牧瀬  翼 佐賀  サイクルベースあさひ
5位 2:36:00  明珍 裕子 岐阜  朝日大学
6位 2:36:42  高橋 奈美 宮城  SEKI
7位 2:37:35  上野みなみ 青森  鹿屋体育大学
8位 2:37:48  金子 広美 東京  イナーメアイランド

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